1 00:00:17,560 --> 00:00:21,960 ‎NETFLIX ‎ドキュメンタリーシリーズ 2 00:00:27,000 --> 00:00:29,000 ‎地球の北端には 3 00:00:29,520 --> 00:00:32,800 ‎極限の地が広がっている 4 00:00:37,880 --> 00:00:39,440 ‎冬が来ると 5 00:00:43,160 --> 00:00:46,160 ‎北極の風が ‎急激に気温を下げる 6 00:00:49,800 --> 00:00:54,080 ‎寒さに強いアラスカヒグマも ‎避難が必要だ 7 00:01:02,520 --> 00:01:05,160 ‎耐え難い極寒に迫られ 8 00:01:07,040 --> 00:01:10,280 ‎彼らは ‎壮大な旅をすることになる 9 00:01:15,040 --> 00:01:18,800 ‎北極が 暗く寒い冬へ ‎その軸を傾けると 10 00:01:24,000 --> 00:01:28,680 ‎クマたちは ‎山の高いところへと登り… 11 00:01:32,960 --> 00:01:35,400 ‎急斜面を掘り進み 12 00:01:36,600 --> 00:01:38,480 ‎ほら穴などに身を隠す 13 00:01:41,640 --> 00:01:43,160 ‎標高の高い場所で 14 00:02:12,680 --> 00:02:14,880 ‎地球の最果てに住むクマは 15 00:02:16,760 --> 00:02:20,880 ‎それぞれの季節特有の ‎困難を乗り越えねばならない 16 00:02:23,920 --> 00:02:24,800 ‎そのため 17 00:02:26,320 --> 00:02:30,240 ‎宇宙との特別なつながりを ‎頼るのだ 18 00:02:31,240 --> 00:02:34,680 ‎クマという生命体に ‎刻まれているのは 19 00:02:34,760 --> 00:02:36,840 ‎45億年にわたる⸺ 20 00:02:38,400 --> 00:02:41,960 ‎地球史における ‎重要な出来事の数々 21 00:02:45,040 --> 00:02:49,760 ‎想像の域をはるかに超えた ‎力と破壊の歴史が 22 00:02:51,480 --> 00:02:56,400 ‎宇宙でも類を見ない ‎特異な世界を創ったのだ 23 00:03:10,160 --> 00:03:16,840 ‎宇宙: ‎その始まりはどこからなのか 24 00:03:21,680 --> 00:03:26,440 ‎季節の変化 25 00:03:33,320 --> 00:03:36,480 ‎これはルナ 6歳のメスだ 26 00:03:41,480 --> 00:03:43,880 ‎この安全な ほら穴が⸺ 27 00:03:46,800 --> 00:03:50,000 ‎これから半年間の家となる 28 00:03:57,960 --> 00:03:59,120 ‎冬眠中も⸺ 29 00:04:00,560 --> 00:04:04,400 ‎冬を見届けられる ‎心地よいスポットだ 30 00:04:06,480 --> 00:04:09,600 冬眠 1日目 31 00:04:22,640 --> 00:04:24,520 ‎日が短くなるにつれ 32 00:04:27,200 --> 00:04:29,880 ‎地球のリズムと ‎体が同期していく 33 00:04:36,360 --> 00:04:38,480 ‎1分間に8回まで… 34 00:04:48,280 --> 00:04:50,280 ‎心拍数が落ちる 35 00:05:04,880 --> 00:05:06,520 ‎寝る体勢を取ると 36 00:05:08,600 --> 00:05:10,600 ‎体温も下がっていく 37 00:05:30,800 --> 00:05:35,880 ‎こうして 夢の世界へと ‎彼女は深く落ちていく 38 00:05:52,280 --> 00:05:56,760 ‎クマと宇宙の間の ‎強い結びつきが… 39 00:05:59,880 --> 00:06:03,520 ‎地中で 過酷な冬を ‎乗り切るよう促すのだ 40 00:06:07,960 --> 00:06:12,080 ‎この先に待つ長い旅を ‎知る由もなく 41 00:06:17,160 --> 00:06:19,120 ‎ほら穴の外では 42 00:06:22,480 --> 00:06:24,240 ‎地球が動いている 43 00:06:33,360 --> 00:06:34,200 1日目 44 00:06:34,280 --> 00:06:38,400 毎日 地球は 地軸を中心に1回転する 45 00:06:39,800 --> 00:06:44,280 2日目 46 00:06:44,360 --> 00:06:47,680 3日目 47 00:06:47,760 --> 00:06:51,040 4日目 48 00:06:51,120 --> 00:06:54,440 5日目 49 00:06:55,320 --> 00:07:00,080 ‎毎月 月は ‎地球の周りを1周する 50 00:07:07,040 --> 00:07:08,840 ‎何ヶ月もかけて 51 00:07:09,400 --> 00:07:13,320 ‎地球と月は ‎太陽の周りを回っていく 52 00:07:18,840 --> 00:07:19,200 11月 53 00:07:19,200 --> 00:07:20,600 11月 ルナは 眠っている間に 54 00:07:20,600 --> 00:07:20,680 ルナは 眠っている間に 55 00:07:20,680 --> 00:07:22,240 ルナは 眠っている間に 12月 56 00:07:22,240 --> 00:07:22,320 12月 57 00:07:22,320 --> 00:07:23,000 12月 4億7000万キロもの 長距離を移動するのだ 58 00:07:23,000 --> 00:07:23,080 4億7000万キロもの 長距離を移動するのだ 59 00:07:23,080 --> 00:07:25,480 4億7000万キロもの 長距離を移動するのだ 1月 60 00:07:25,480 --> 00:07:25,560 4億7000万キロもの 長距離を移動するのだ 61 00:07:25,560 --> 00:07:26,520 4億7000万キロもの 長距離を移動するのだ 2月 62 00:07:26,520 --> 00:07:27,840 2月 63 00:07:27,920 --> 00:07:30,280 3月 64 00:07:32,960 --> 00:07:34,920 ‎太陽の周りを半周し 65 00:07:36,640 --> 00:07:38,640 ‎壮大な宇宙の旅をする 66 00:07:47,560 --> 00:07:48,680 ‎そして今年は 67 00:07:49,560 --> 00:07:51,840 ‎新しい旅の仲間がいる 68 00:07:51,920 --> 00:07:55,480 冬眠 122日目 69 00:07:55,560 --> 00:07:58,200 眠っては起きを 繰り返す中で 70 00:07:59,520 --> 00:08:01,640 ‎ルナは出産していた 71 00:08:04,040 --> 00:08:05,880 ‎2匹の子グマを 72 00:08:12,320 --> 00:08:16,480 ‎この子たちは 春まで ‎ほら穴の中で生活する 73 00:08:19,600 --> 00:08:21,400 ‎だが 2匹分の食事は 74 00:08:23,320 --> 00:08:26,000 ‎ルナの体にとっては負担だ 75 00:08:33,120 --> 00:08:35,800 ‎母乳を作ることにより 76 00:08:37,440 --> 00:08:40,800 ‎皮下の脂肪細胞が縮んでいく 77 00:08:46,160 --> 00:08:48,840 冬眠 154日目 78 00:08:48,920 --> 00:08:50,960 冬眠開始から5ヶ月 79 00:08:51,840 --> 00:08:55,400 ‎ルナは元の体重の ‎4分の1を失っていた 80 00:09:01,120 --> 00:09:04,440 ‎外の気温は ‎氷点下のままだが 81 00:09:06,560 --> 00:09:09,800 ‎こうして ‎子グマを養っていくには 82 00:09:10,640 --> 00:09:14,000 ‎一刻も早い ‎春の到着が望まれる 83 00:09:22,080 --> 00:09:22,960 ‎幸運にも 84 00:09:24,880 --> 00:09:26,360 ‎地球には季節がある 85 00:09:29,800 --> 00:09:31,480 ‎傾きがあるからだ 86 00:09:31,560 --> 00:09:35,840 ‎地軸の傾き ‎23度 87 00:09:35,920 --> 00:09:38,800 ‎つまり ‎宇宙を移動する過程で 88 00:09:39,720 --> 00:09:42,240 ‎それぞれの時期に 89 00:09:42,320 --> 00:09:45,400 ‎異なる場所が ‎太陽の方へ傾き 90 00:09:47,280 --> 00:09:49,640 ‎季節の変化をもたらすのだ 91 00:10:00,360 --> 00:10:02,000 ‎アラスカでも 92 00:10:03,200 --> 00:10:05,200 ‎その恩恵が現れはじめた 93 00:10:12,880 --> 00:10:14,760 ‎日が過ぎるごとに 94 00:10:14,840 --> 00:10:17,000 ‎太陽の位置が高くなり 95 00:10:20,840 --> 00:10:23,680 ‎暖かな陽光が ‎景色を変えていく 96 00:10:34,080 --> 00:10:37,920 ‎ルナと子グマたちが ‎切望していた景色だ 97 00:10:42,520 --> 00:10:46,080 ‎皮膚の神経の末端が ‎暖かさを感知する 98 00:10:53,880 --> 00:10:55,560 ‎日が長くなるにつれ 99 00:11:01,120 --> 00:11:04,000 ‎彼女の目の裏にある ‎特別な細胞も 100 00:11:05,480 --> 00:11:09,000 ‎光の強さの ‎わずかな増加を感知する 101 00:11:14,680 --> 00:11:16,960 ‎地球に最も近い恒星からの 102 00:11:17,040 --> 00:11:19,200 ‎秘密のメッセージが 103 00:11:22,400 --> 00:11:26,280 ‎ルナを冬眠から目覚めさせた 104 00:11:40,720 --> 00:11:45,160 ‎地球の季節の変化を ‎知らせると同時に 105 00:11:54,320 --> 00:11:56,000 ‎だが 太陽系外では 106 00:11:58,200 --> 00:12:00,040 ‎“季節”というものは 107 00:12:01,880 --> 00:12:03,200 ‎ほぼ見られない 108 00:12:09,640 --> 00:12:12,160 ‎地球のお隣の金星は 109 00:12:14,920 --> 00:12:16,680 より太陽に近いので 110 00:12:16,760 --> 00:12:17,560 金星 111 00:12:17,640 --> 00:12:20,360 地球よりも はるかに暑い 112 00:12:25,160 --> 00:12:28,120 ‎さらに ‎自転軸の傾きがないので 113 00:12:28,960 --> 00:12:31,080 ‎季節も存在しないのだ 114 00:12:35,480 --> 00:12:39,400 1年を通した気温も 非常に高い 115 00:12:39,480 --> 00:12:40,720 摂氏471度 116 00:12:44,400 --> 00:12:45,400 ‎太陽から遠い方の 117 00:12:46,080 --> 00:12:47,200 ‎地球の隣人 118 00:12:49,600 --> 00:12:50,920 それが火星だ 119 00:12:51,000 --> 00:12:52,800 火星 120 00:12:52,880 --> 00:12:56,120 公転軌道により 太陽からの距離が 121 00:12:56,200 --> 00:12:58,440 1年を通し 大きく異なる 122 00:13:00,160 --> 00:13:01,960 ‎つまり火星の季節は 123 00:13:03,600 --> 00:13:06,440 ‎地球のものより過酷なのだ 124 00:13:06,520 --> 00:13:09,120 摂氏マイナス125度 125 00:13:09,200 --> 00:13:13,880 ‎冬季は惑星の ‎4分の1以上が凍りつく 126 00:13:15,880 --> 00:13:17,040 ‎一方 夏季は 127 00:13:18,120 --> 00:13:20,440 ‎太陽付近を通過するため 128 00:13:21,240 --> 00:13:24,280 ‎気温が上がり ‎砂嵐が発生する 129 00:13:24,360 --> 00:13:29,280 ‎惑星全体を覆うような ‎大規模で強力な砂嵐だ 130 00:13:33,240 --> 00:13:34,800 ‎だが火星を過ぎ 131 00:13:35,440 --> 00:13:36,400 ‎木星 132 00:13:36,480 --> 00:13:37,640 ‎木星を過ぎ 133 00:13:39,680 --> 00:13:41,000 ‎土星 134 00:13:41,080 --> 00:13:42,000 ‎土星を過ぎ 135 00:13:48,080 --> 00:13:51,000 ‎太陽から ‎30億キロの場所にある 136 00:13:52,200 --> 00:13:52,600 天王星 137 00:13:52,600 --> 00:13:57,200 天王星 この天王星の季節こそ 太陽系で最も過酷だ 138 00:13:59,840 --> 00:14:03,240 ‎この星の自転軸は ‎横を向いている 139 00:14:03,320 --> 00:14:04,200 地軸の傾き 98度 140 00:14:04,280 --> 00:14:06,240 ‎つまり公転する際に 141 00:14:06,320 --> 00:14:08,480 ‎太陽に向かう夏側の半球と 142 00:14:12,040 --> 00:14:17,080 ‎42年間も日の目を見ない ‎冬側の半球に分かれる 143 00:14:29,400 --> 00:14:32,800 ‎最も過酷な季節でさえ 144 00:14:34,440 --> 00:14:37,440 ‎生命に ‎チャンスをくれる惑星は 145 00:14:38,200 --> 00:14:40,440 ‎地球しかないのだ 146 00:14:54,520 --> 00:14:56,120 ‎春が訪れ 147 00:14:57,280 --> 00:14:59,600 ‎ルナ一家も外の世界へ 148 00:15:06,280 --> 00:15:11,000 ‎子グマたちは 人生で初めて ‎太陽の下で遊んでいる 149 00:15:35,880 --> 00:15:40,360 ‎しかし季節の変わり目は ‎また新たな旅を意味する 150 00:15:48,280 --> 00:15:49,760 ‎食料を探しに 151 00:15:50,840 --> 00:15:53,480 ‎山の反対側の低地へと 152 00:15:54,760 --> 00:15:56,760 ‎移動しなければならない 153 00:16:13,720 --> 00:16:16,000 ‎子グマには厳しい登山だ 154 00:16:23,840 --> 00:16:27,320 ‎延々と続く ‎氷と岩を乗り越えていく 155 00:17:21,040 --> 00:17:25,280 ‎山頂を越えれば ‎最難関部分は終了だ 156 00:17:36,760 --> 00:17:39,920 ‎しかし生存が ‎保証されたわけではない 157 00:17:43,560 --> 00:17:45,920 ‎これから生き残るには 158 00:17:47,240 --> 00:17:52,000 ‎この先の季節に関する ‎ルナの本能的な知識に⸺ 159 00:17:53,200 --> 00:17:54,640 ‎頼るしかない 160 00:17:58,920 --> 00:18:00,280 ‎それぞれが… 161 00:18:02,640 --> 00:18:05,480 ‎地球が重ねてきた ‎宇宙の旅の結果だ 162 00:18:12,440 --> 00:18:13,840 ‎この旅は… 163 00:18:16,120 --> 00:18:18,960 ‎地球の誕生以前から ‎始まっていた 164 00:18:24,600 --> 00:18:30,720 太陽系 46億年前 165 00:18:33,640 --> 00:18:39,600 ‎私たちの太陽系が ‎ちり同然だったころ 166 00:18:43,120 --> 00:18:47,600 ‎太陽も 惑星も 月もなく 167 00:18:50,360 --> 00:18:53,920 ‎大量の雲とガス ‎ちりだけがあった 168 00:19:07,320 --> 00:19:10,960 ‎その頃 また別の ‎遠くの太陽系で 169 00:19:13,400 --> 00:19:14,920 ‎恒星が爆発した 170 00:19:16,920 --> 00:19:21,800 ‎この超新星が銀河系全体に ‎衝撃波を送ったのだ 171 00:19:41,280 --> 00:19:46,280 ‎その衝撃波を受け ‎崩れたガス雲は 172 00:19:51,880 --> 00:19:53,440 ‎回転を始めた 173 00:20:00,440 --> 00:20:02,640 ‎回転が速さを増していくと 174 00:20:04,040 --> 00:20:08,080 ‎その雲は ‎円盤状の形になった 175 00:20:10,200 --> 00:20:13,200 ‎ガスと石の大渦巻きだ 176 00:20:16,600 --> 00:20:19,400 ‎その中心で ‎ものすごい圧力を受け 177 00:20:23,040 --> 00:20:24,480 ‎太陽が生まれた 178 00:20:28,080 --> 00:20:31,840 ‎その遠くの方では ‎石同士が衝突し 179 00:20:34,080 --> 00:20:36,200 ‎地球が成長を始めた 180 00:20:41,080 --> 00:20:43,480 ‎完全に形成されるまでに 181 00:20:44,880 --> 00:20:46,760 ‎2000万年かかった 182 00:20:49,360 --> 00:20:52,720 ‎太陽の周りの雲と ‎共に回りながら 183 00:20:58,920 --> 00:21:02,280 ‎365日で1周の ‎公転を繰り返した 184 00:21:05,520 --> 00:21:07,440 ‎これが地球の1年だ 185 00:21:14,240 --> 00:21:16,600 ‎しかし この時点の地球には 186 00:21:17,760 --> 00:21:19,520 ‎まだ季節がなかった 187 00:21:24,080 --> 00:21:26,720 ‎地球を形成したカオスは 188 00:21:29,200 --> 00:21:31,080 ‎まだ続いたからだ 189 00:21:41,560 --> 00:21:45,360 ‎アラスカでは ‎活気に満ちた春が 190 00:21:46,600 --> 00:21:49,280 ‎怠惰な夏へとバトンタッチ 191 00:22:01,480 --> 00:22:03,880 ‎子グマたちは5ヶ月に 192 00:22:06,600 --> 00:22:08,120 ‎立派なクマを目指し… 193 00:22:10,400 --> 00:22:11,560 ‎勉強中だ 194 00:22:25,000 --> 00:22:27,080 ‎成長が早い分 195 00:22:28,040 --> 00:22:29,960 ‎子グマは常に空腹だ 196 00:22:36,520 --> 00:22:38,800 ‎一見 のどかな夏でも 197 00:22:41,040 --> 00:22:44,480 ‎アラスカの夏は ‎試練の時でもある 198 00:22:54,680 --> 00:22:57,520 ‎草原には ‎ろくな食料がないので 199 00:22:58,040 --> 00:23:00,200 ‎草で我慢するほかない 200 00:23:11,240 --> 00:23:16,240 ‎いまだに食事の大半を ‎母グマの母乳に頼っている 201 00:23:16,320 --> 00:23:17,920 ‎そんな状態なのだ 202 00:23:35,520 --> 00:23:39,800 ‎一方ルナは 冬眠前から ‎まともな食を摂っていない 203 00:23:41,560 --> 00:23:44,040 ‎胃は空っぽだ 204 00:23:53,080 --> 00:23:56,040 ‎だが 地球の近くには 205 00:23:57,520 --> 00:23:59,160 ‎助っ人が来ていた 206 00:24:05,880 --> 00:24:10,400 ‎現在の地球には ‎永遠の伴侶がいる 207 00:24:13,000 --> 00:24:14,040 ‎月だ 208 00:24:16,320 --> 00:24:18,280 ‎地球の周りを周回する 209 00:24:19,720 --> 00:24:22,320 ‎最も近いところにある天体だ 210 00:24:23,920 --> 00:24:27,960 ‎夜空で 最も大きく ‎最も明るい天体 211 00:24:32,120 --> 00:24:35,520 ‎月の大きさと ‎距離の近さのおかげで 212 00:24:37,760 --> 00:24:40,480 ‎地球に対し ‎強い引力を発揮する 213 00:24:47,880 --> 00:24:51,480 ‎私たちの世界に ‎影響を及ぼすほど強い引力だ 214 00:24:56,080 --> 00:24:59,160 ‎惑星の表面から ‎海を持ち上げ⸺ 215 00:25:07,520 --> 00:25:09,680 ‎潮の満ち引きを作る 216 00:25:15,960 --> 00:25:18,680 ‎満月と新月の周辺の数日で 217 00:25:20,800 --> 00:25:25,400 ‎夏の干潮が起き ‎景色も一変する 218 00:25:29,760 --> 00:25:32,800 ‎海岸には ‎数百メートルの干潟が広がり 219 00:25:39,120 --> 00:25:42,800 ‎空腹のクマに ‎宝探しの機会が到来する 220 00:25:50,560 --> 00:25:54,480 ‎ルナと子グマたちにも ‎絶好の機会だ 221 00:26:02,480 --> 00:26:08,200 ‎しかし 潮干狩りは ‎大人に任せるのが一番 222 00:26:17,080 --> 00:26:21,680 ‎ルナの嗅覚は ‎人間の2000倍優れている 223 00:26:24,480 --> 00:26:26,880 ‎海の珍味探しには最適 224 00:26:31,200 --> 00:26:32,680 ‎オオノガイだ 225 00:26:53,680 --> 00:26:56,200 ‎貝を開けるのが上手なので 226 00:26:57,400 --> 00:27:00,200 ‎1分につき1個は食べられる 227 00:27:20,440 --> 00:27:24,000 ‎食料が貴重な夏には ‎嬉しい補給だ 228 00:27:31,720 --> 00:27:34,600 ‎子グマにも ‎分け与えることができる 229 00:27:39,800 --> 00:27:43,360 ‎月によって与えられた ‎贈り物のおかげで 230 00:27:43,880 --> 00:27:46,760 ‎ルナ一家は夏を越せるのだ 231 00:27:49,880 --> 00:27:52,560 ‎しかし クマと月の関係は… 232 00:27:55,440 --> 00:27:58,440 ‎それよりも ‎もっと深遠なもの 233 00:28:03,240 --> 00:28:08,280 ‎地球が季節を得たのは ‎月の形成中だったからである 234 00:28:11,200 --> 00:28:13,800 太陽系 44億年前 235 00:28:13,880 --> 00:28:16,040 形成直後の地球には 236 00:28:16,960 --> 00:28:18,760 仲間がいた 237 00:28:31,000 --> 00:28:32,800 ‎だがそれは月ではなく 238 00:28:34,920 --> 00:28:39,080 ‎地球の軌道上で形成された ‎他の惑星だったのだ 239 00:28:44,520 --> 00:28:46,880 ‎テイアという兄弟星だ 240 00:28:46,960 --> 00:28:48,600 ‎テイア 241 00:28:48,680 --> 00:28:50,800 ‎火星ほどの大きさで 242 00:28:53,480 --> 00:28:56,680 ‎石と溶岩で ‎できていたと考えられる 243 00:28:59,440 --> 00:29:01,200 ‎幼年期には 244 00:29:03,040 --> 00:29:05,120 ‎仲良く過ごしていたが 245 00:29:11,320 --> 00:29:16,280 ‎若かった太陽系の ‎重力の乱れにより 246 00:29:19,680 --> 00:29:23,400 ‎2つの惑星は ‎衝突進路をとることに 247 00:29:28,880 --> 00:29:30,040 ‎この瞬間に 248 00:29:32,040 --> 00:29:35,040 ‎地球の未来が懸かっていた 249 00:29:54,000 --> 00:29:56,040 ‎この衝撃により 250 00:29:59,480 --> 00:30:02,400 ‎テイアは粉砕され ‎星は溶け合った 251 00:30:29,120 --> 00:30:31,400 ‎宇宙では 一瞬の間 252 00:30:34,560 --> 00:30:36,480 ‎地球の月は2つあった 253 00:30:46,360 --> 00:30:47,440 ‎しかし 254 00:30:47,520 --> 00:30:53,160 ‎重力により ‎1つは地球に吸収され… 255 00:31:06,720 --> 00:31:09,880 ‎現在 私たちの知る ‎唯一の月が残った 256 00:31:17,040 --> 00:31:21,160 ‎この衝突で 地球は ‎永遠に姿を変えたのだ 257 00:31:27,080 --> 00:31:28,200 ‎地軸の傾き ‎23度 258 00:31:28,280 --> 00:31:30,600 ‎衝突による衝撃で 259 00:31:31,600 --> 00:31:35,040 ‎地球は23度に傾いたまま ‎回っている 260 00:31:40,960 --> 00:31:43,760 ‎だから 公転の軌道上で 261 00:31:45,600 --> 00:31:48,960 ‎半球が片方づつ 262 00:31:49,840 --> 00:31:52,160 ‎太陽の方に ‎傾くというわけだ 263 00:31:55,000 --> 00:31:57,880 ‎これが地球に与えられた季節 264 00:32:19,600 --> 00:32:21,920 ‎長くなってきた夜が 265 00:32:22,680 --> 00:32:25,200 ‎夏の終わりと 266 00:32:25,280 --> 00:32:28,280 ‎アラスカの厳冬が ‎近いことを告げる 267 00:32:32,560 --> 00:32:35,200 ‎子グマの年齢は7ヶ月 268 00:32:41,120 --> 00:32:45,640 ‎子グマたちが ‎長い冬眠を乗り切るには 269 00:32:46,360 --> 00:32:49,400 ‎脂肪を蓄える必要がある 270 00:33:06,000 --> 00:33:08,240 ‎そんな時にも 月は… 271 00:33:12,920 --> 00:33:14,400 ‎手を差し伸べる 272 00:33:19,800 --> 00:33:22,960 ‎アラスカの海岸から ‎遠く離れた場所にも 273 00:33:24,960 --> 00:33:28,480 ‎地球の季節のリズムに ‎従う生物がいる 274 00:33:32,200 --> 00:33:33,960 ‎ベニザケだ 275 00:33:36,760 --> 00:33:39,680 ‎2年間にわたる ‎太平洋の旅を経て 276 00:33:42,760 --> 00:33:44,720 ‎ようやく成熟した 277 00:33:46,080 --> 00:33:48,400 ‎変わりゆく日の長さが 278 00:33:49,600 --> 00:33:52,680 ‎血中への ‎ホルモン分泌を促し 279 00:33:55,720 --> 00:33:59,080 ‎化学信号が ‎彼らの行動を変える 280 00:34:08,080 --> 00:34:13,800 ‎繁殖するために ‎生まれた川へと呼び戻すのだ 281 00:34:34,280 --> 00:34:36,080 ‎疲れ切り 空腹のルナ 282 00:34:37,120 --> 00:34:41,600 ‎それでも 子グマたちを ‎川辺へ連れて行く 283 00:34:54,080 --> 00:34:59,000 ‎奇跡が起きるのを ‎察知しているからだ 284 00:35:04,080 --> 00:35:08,960 ‎今日は 季節という ‎独特なリズムが 285 00:35:09,040 --> 00:35:12,400 ‎クマに不可欠な栄養を ‎恵んでくれる日だ 286 00:35:33,520 --> 00:35:37,680 ‎地球は 公転軌道上の ‎重要な位置に達し 287 00:35:41,720 --> 00:35:44,240 ‎月が潮位を上げる 288 00:35:50,000 --> 00:35:55,280 ‎サケが川へ戻るための ‎最後の一押しだ 289 00:36:40,480 --> 00:36:45,680 ‎ついに 子グマたちは ‎サケの味を知ることができた 290 00:36:51,160 --> 00:36:54,960 ‎冬季は魚と無縁だが ‎子グマたちにとっては⸺ 291 00:36:55,920 --> 00:37:01,400 ‎8ヶ月生きてきた中で ‎初めての まともな食事だ 292 00:37:18,040 --> 00:37:21,880 ‎サケの‎遡上(そじょう)‎が始まり ‎ルナも一安心 293 00:37:24,720 --> 00:37:26,600 ‎上流では 294 00:37:27,720 --> 00:37:31,200 ‎もっと豊富な収穫が ‎期待できるだろう 295 00:37:50,720 --> 00:37:52,720 ‎日が短くなっていくと 296 00:37:54,400 --> 00:37:58,280 ‎川に向かわせたものと ‎同じホルモンが 297 00:37:58,960 --> 00:38:01,400 ‎サケの体を変身させる 298 00:38:08,960 --> 00:38:10,560 ‎頭の形が変わり 299 00:38:13,000 --> 00:38:15,680 ‎体の色も強い赤へと変わる 300 00:38:19,040 --> 00:38:20,960 ‎何百万匹ものサケが 301 00:38:21,480 --> 00:38:25,920 ‎産卵場所を目指して ‎川を上っていく 302 00:38:36,120 --> 00:38:40,400 ‎そしてクマの1年の物語も ‎終わりを迎える 303 00:38:49,120 --> 00:38:52,520 ‎それは 地球と ‎同じくらい古い物語 304 00:39:02,680 --> 00:39:04,280 ‎地球の形成や… 305 00:39:09,760 --> 00:39:12,040 ‎月を生んだ衝突 306 00:39:15,000 --> 00:39:18,840 ‎そして 現在の地球と月の ‎唯一無二の関係性が 307 00:39:25,400 --> 00:39:31,520 ‎宇宙に二つとない世界を ‎作り出しているのだ 308 00:39:33,920 --> 00:39:35,600 ‎生命が生存可能な惑星を 309 00:39:38,600 --> 00:39:42,680 ‎生命に最適な場所だと ‎私たちが よく知る惑星を 310 00:40:04,320 --> 00:40:05,360 ‎ルナにとっては 311 00:40:06,000 --> 00:40:09,000 ‎45億年の宇宙の歴史が 312 00:40:10,920 --> 00:40:14,000 ‎今 集約されようとしている 313 00:40:21,760 --> 00:40:27,200 ‎年に一度 クマとサケが ‎対峙する瞬間だ 314 00:40:38,160 --> 00:40:40,400 ‎子グマたちを養う⸺ 315 00:40:42,160 --> 00:40:43,440 ‎貴重な機会 316 00:40:51,120 --> 00:40:55,080 ‎ルナ一家は ‎冬眠に必要な栄養を確保した 317 00:40:57,400 --> 00:41:01,960 ‎変化を続ける地球の未来は ‎未知ではあるものの 318 00:41:03,320 --> 00:41:06,480 ‎今年は サケのおかげで ‎生き残れる 319 00:41:10,400 --> 00:41:16,720 ‎太陽の周りの旅を ‎地球が続けていく間も 320 00:41:26,640 --> 00:41:29,720 ‎次回のエピソードは… 321 00:41:31,160 --> 00:41:34,720 ‎宇宙の形成の鍵を握る⸺ 322 00:41:35,400 --> 00:41:39,320 ‎特異なライフサイクルを持つ ‎海の旅人のお話 323 00:41:41,120 --> 00:41:46,680 ‎カメの卵の中には ‎ビッグバンで生まれ⸺ 324 00:41:49,000 --> 00:41:52,560 ‎星の死を経て ‎構築された原子がある 325 00:41:56,160 --> 00:41:59,000 ‎しかし 星々は ‎どのように創られ 326 00:42:00,840 --> 00:42:07,080 ‎それと同じ素材が 生命体を ‎どう変身させたのだろうか 327 00:42:58,640 --> 00:43:00,640 ‎日本語字幕 松澤 奈月